PIAGGIO Beverly 500
Beverly 500にETCを付けて見る
(2008/07/27)
Beverly500にETCを付けて見ます。
ETC本体は、売却したBandit1250sに取り付けていたもので、その前はFZ6-Sに付いてました。
取扱説明書とか全く付いてませんので、どうやって付ければ良いのか現物をみて考えます。
これがETCの構成部品です。
たったこれだけ。
一番上の短いのが電源供給部に繋がる配線で、ブレーキラインに割り込みをかけて取り付けます。
過電流に対応するためヒューズが付いてます。
その次の箱がETCカードを入れるコントロールユニットです。
一番下がコントロールユニットに繋ぐアンテナと動作確認用のインジケーターです。
通常はシート下にコントロールユニットを格納し、そこからハンドルまでアンテナを伸ばすので、こんな長い配線になっています。
でも、170cmしかないですね。これじゃあフロアの下を通してハンドルまでなんて絶対に伸びません。
スクーターの場合、根本的に取り付け方をバイクとは変えないとダメですね。
フロントの収納スペースにコントロールユニットを格納する方向で考えます。
それからこのアンテナとインジケーターですが、バーハンドルじゃないのでこのままでは付きません。
かと言って、ビバリーはこのスタイルがいいのであって、バーハンドルに変更する気もありませんから、根本的に取り付け方法を変えなくてはダメです。
さて、実際に車体にパーツを当てはめて見ましょう。
アンテナの取り付け位置としては、折角取り付けステーに部品が載っている事もあり、そのまま流用することを考えます。
すると右側のミラー取り付け位置に固定するのが良さそうですね。
元々がミラーに共締めするような構造のステーなので(その時にアンテナが斜め上前方に向きます)、位置的にはこれで良し!
ただし、このステーは左側のミラーに取り付ける事を前提としている見たいですが、ビバリー君の場合はスクリーンに隠れてしまいますし、メーターバイザーとも干渉しそうなので右側にします。
問題は、このナットを緩めて見たら、ナットがやけに長くて、しかもミラーアームと一体型になってて外れないことです。
これだとここに共締めするのは無理ですね。ミラーの交換も含めて調達する部材の検討が必要です。
まあ、長めのターナーでも噛ませるって手がありますが、そうするとバランス的には左側に付けるんでしょうね。
ちょうどこれぐらい埋まっているんですよ。
この埋まっている部分をこのターナーで上に持ち上げて、ここにミラーと共締めになります。
でも純正だとミラーが上にシフトするので新しいミラーを調達しないとダメですね。
次にETCのコントロールユニットの取り付け位置です。
一番いいのはシート下です。カギも掛かるし安全です。
オマケにシート下にはシガーソケットが付いていて、ここから何の加工もせずに12Vの電源が取り出せます。
シートを外すのは簡単です。
一般的なスクーターは殆ど同じ構造ですね。KYMCO車もこれでした。
単純にシートを跳ね上げて前方の3つのボルトを外すだけです。
作業上邪魔であれば、シートの台座を前方のネジを外して取っ払います。
当初、シート下にコントロールユニットをつける予定でしたが、ここまで外して見てハンドルまでの配線をどうするか考えたら、距離がありすぎて一寸辛い感じです。
それ以上に問題なのは作業性の悪さです。
FZ6-Sのフロント周りをYZF-R6の物に入れ替える作業をやったときは3日掛かりました。
あれだけ作業性の良い車体で3日ですから、こんなカバーだらけの車体をいじってたらきりが無いです。
これでも160km/hで走れる車体ですから、カバーも簡単には外れません。
フロント周りで一番簡単そうなガソリンコック部分のカバーでさえ簡単に外れないので、...やめた!!
シート下のエンジン整備用のカバーを外して、そこからトンネル部分に配線を伸ばしてガソリンコックの下を通して立ち上げるつもりでしたが、手の入る隙間を作るのも難しそうなのでやめます。
でもETCの取り付けを止めるのではなくて、シート下につけるのを止めるだけです。
フロントはヒューズボックスがあるので、ここから分岐したほうが早そうですね。
確かヒューズ本体に分岐を噛ませるやり方があった筈なので、部品を調達しにナップスにでも行って来ましょうか。
ETC本体もこの位置に収めるのがいいですね。
ここなら防水の問題もクリアできるし、何と言ってもここは狭すぎて使い道が無いので、ここにしましょう。
配線が相当余るけど、まあ丸めておけばOK?
その後の話ですが、ナップスではなくライコランドへ行って部品を探しましたが見つかりませんでした。
欲しかったのはこれです。
エーモンの平型ヒューズ電源と言う奴で、ヒューズボックスから電源を取り出すことが出来ます。
これをフロントのヒューズボックスに付けて、コントロールユニットを適当に両面テープなどで固定すれば出来上がり。
残る問題は配線の引き回しとミラーアダプターですね。
アダプターはホームセンターの巨大なナットを転用する手もあり、あまり困ってはいません。
現物あわせで調達すればよいと思っています。
こんな感じで部品探しなどをやっていたらレッドバロンから電話がありました。
「あのETCなんですけど、あのままだとバーが開かないので再セットアップしましょう」との事。
ちょうどビバリー君に積みっぱなしだったので、レッドバロンに立ち寄って再セットアップをお願いしてきました。
なんでも浜松まで送ってセットアップするとの事で、大体二週間ぐらいかかります...
ま、セットアップ料金 500円だし、それぐらいは我慢しましょう。
(2008/08/01)
レッドバロンから電話があり、ETCのセットアップが終わったとのこと。
早速午前中にETCを受け取り、Beverly 500への取り付け位置を確認します。
当初、右フロントのダッシュ内に格納するつもりでしたが、コントロールユニットから出ている配線を上手く処理することができません。
ETCカードの出し入れを素直にやろうとすると、右のダッシュ内の方が配線が素直に処理できるため、位置を変更します。
そして右のダッシュ内に付いている目隠し蓋をペンチで引っこ抜いたのがこれです。
奥にコネクタが見えていますが、結構こんなお手軽に配線を隠してあります。
さて、コントロールユニットの格納位置が決まり、電源の取り出し方法も決まったので作業しやすいようにカバーを外していきます。
先ずは何時もの通りガソリンコックのカバーをネジ4本外して可動状態にします。
次にフロントダッシュ内のネジを「見えるものは全て」外します。
これで外れるかと思ったらダメなのでフロントカバーについている目隠し蓋と、エンブレムを外します。
なんと目隠し蓋は何の意味もありませんでした。
これって前籠を付ける為の金具なのでしょうか?
エンブレムの裏に隠れているぶっといネジを外すと、外れそうでまだ外れません。
フロントカバーを両手で持って揺さぶると、どうも下の方で繋がっている様な感覚です。
仕方が無いのでステップも外すことにしました。
でも、これは不要でした。
この先っちょのネジを2本と、足元のカバーの裏側に隠れているネジを2本外したら自分の重みでスコッ!と外れてきました。
ストリップ状態のビバリー君です。
結構いろんなものが詰まっていますね。
ラジエターのリザーバタンクまでここに付いていました。流石水冷と。
さて、この状態でETCのコントロールユニットの格納位置と電源の位置、そして配線の引き回しのイメージを固めます。
後は冷房の効いた室内で配線の端子作成等の作業に入ります。
先に買って置いたヒューズボックス電源のコードを途中でちょん切って、片側にギボシ端子を付けます。
これはETC側にヒューズが付いているから(1A)で、普通はこんなことしません。
アンペアが合っていれば使うのですが、ヒューズボックス電源に付いているヒューズは5Aなので、そのままだとETCコントロールユニットにダメージが来ます。
次にETC側の配線にもギボシ端子を付け、長すぎる配線をクルクル丸めます。
これで取り付け準備ができたのでビバリー君に取り付けて見ます。
先ずはアース端子です。
手頃な所にボルトがはみ出しているので、出ている部分にナットで共締めしてしまいます。
これで完了。お手軽でした。
次にヒューズボックスに電源取り出しのヒューズを差し替えます。
元々のヒューズは予備で取っておきましょうね。
お次はコントロールユニットの格納です。
右のダッシュ内に格納し、奥の目隠し蓋の穴からケーブルを奥に引き出します。
この位置じゃないとカードの出し入れが面倒なんですよ。実は。
ユニット自体は後でマジックテープで壁面に固定します。
目隠し蓋の穴から送り込んだ配線をカバー内で収まる位置にセットして、ギボシ端子を繋いでいきます。
先ずは電源からですね。
この状態で仮に他のケーブルも全部繋いでみると、ちゃんと電源が入り動作するのが確認できました。
これで一安心。
お次は受信機の位置ですが、これは右ミラーのボルトに共締めする予定です。
問題は特殊なミラーとボルトであるために簡単じゃないってことかな。
これは根本的にミラーを選ばないとダメっすね。
もしくは共締めをあきらめて、ハンドルカバーノプラスチック部分にマジックテープで止めちゃうかですね。
こんな変体ボルトを使っているとは思っても見ませんでした。
とりあえずどんどん日が傾き始めて蚊の大群がやってきたので、位置はここと決めてアンテナとインジケーターのケーブルをフロントに回します。
最終的にここは開けたままになるかも知れませんね。
なんせミラーがこれじゃ簡単には行かない感じです。
フロントに回した配線も適当にぐるぐる巻いて固定します。
あとはコントロールユニットに刺してしまえば配線自体は完了です。
意外と簡単ですが、毎度この季節にバイクを弄ると蚊が大変ですね。
ネジを一個車体の隙間に落としてしまったので、完成は明日ですがカバーを締めるだけなのでこれで完了です。
(2008/08/10)
夏休みに入って二日目。
今日は朝からプラスチック部品の加工を行います。
取り出したのはリョービのホビールーターです。
ベランダに出してある丸椅子にバイスをセットして、ここにタオルで包んだプラスチックの部品をセット。
後はイメージに従ってきゅいーんと角を切り取ります。
この蓋を所定の位置に戻し、切り取った角からETCのセンサーとインジケーターのコードを引き出します。
その前にこのセンサーとインジケーターを取り付けステーから引っ剥がす作業もあるんですけどね。
かなり強力な両面テープがついていて、剥がした後でも接着面がかなり粘りついてますのでこのまま使います。
さて蓋を戻そうとして作業中にネジが締まらないことに気が付きました。
何かおかしいと思い金具を引っ張り出してみると、ネジの受け側に使われているスピードナットが欠けているじゃないですか。
右側が欠けた状態で左側が正常部品です。
多分、前のオーナーが色々と弄った際に欠けたんでしょう。
この状態で納品されても困っちゃうので、一ヶ月点検の際にここは新品と入れ替えをお願いしました。
保障期間内だけど、まさか部品代請求されないよね?
ここまで来ればほぼ完成。
風でコードがバタつかない様くくってしまいます。
とりあえずブレーキフルードの交換も定期的にやらなくちゃいかんので、蓋が開くようにネジは回避して取り付けました。
思った以上に自然に収まりました。
この状態で高速道路の走行テストもやりましたが、問題なく開閉します。
これで本当に完成です。