泡盛に溺れる








溺れると言っても別にアルコール依存症になっているわけではありません。

私が泡盛を本格的に飲みだしたのは2000年からです。
この年の暮れに厚生労働省が沖縄でハローワークのコールセンターを立ち上げる話があり、その仕事を請け負うために沖縄に行ったのがきっかけです。

実際には沖縄の関連会社が入札を断念したため受注には至りませんでしたが、プレゼン資料の作成とか現地の雇用状況、賃金相場などを調べに沖縄に社用で行ってました。
その時に現地の関連会社の社長などに飲みに連れ回されて泡盛を死ぬほど飲んだのが出発点になってます。

さて、現地ではどんな飲み方をしているのでしょうか?
実は沖縄から本社に来ている人も居たりして話には聞いてましたが、客人が来たり結婚式の披露宴とかのめでたい席では凄い飲み方をします。


まず、最初に発起人が乾杯の音頭をとり最初はビールを飲み始めます。
ここまでは普通の宴会です。
次に泡盛がでてくるんですね。仲居さんがいそいそと持ってきます。


さて、ここからが問題です。
私の歓迎会のときは、まずアイスペールにいきなり泡盛を一升瓶からドバドバ注ぎはじめました。
そしておもむろに両手で掴んで持ち上げ、ゆっさゆっさ回すように揺さぶり始めました。


そこに掻き混ぜる奴があるじゃんと思いつつ、これは大きな奴に作っといて皆のグラスに注ぐのね?と思っていると、発起人が一言テーマを出し、それについて自分の思うことをしゃべりだしました。
おや?なんかの儀式か?

簡単に自分の意見を述べると、そのままアイスペールに口をつけてぐびぐび飲みだしました。
ゲゲッ!


そして左隣の人にアイスペールを渡すと、次の人も意見を述べてぐびぐび飲んでます(^-^;;
なんとアイスペールに入っているのは43度の泡盛で、当然、水で割ってないロックです。
これを回し飲みするんです。凄い宴会になりました。

※私は酒が強いのでペロッと行きましたけどね(^-^)。


この回し飲みが終わると、今度は小さなコップが出てきて発起人の左隣の人が親になりテーマを出します。
つまり、アイスペールの回し飲みは最初の一杯目だけで次からはコップになるんですね。
さっきのアイスペールには氷が足されてロックが出来上がっています。

問題なのはそのコップの使い方です。
アイスペールから波波と注ぎ入れ、一言しゃべった後に一気飲みします。
これをコップと一緒に左隣に回していくんですが、一周する度に親が左隣に移り、テーマが変わります。
そして最後の人が親になり、一周するまで(つまり人数分)回し飲みが続きます。
一升瓶があっという間に床にゴロゴロと数本転がります。


この飲み方は凄いですよ。
なんせ自分のペースなんて関係なしですから、あっという間に皆出来上がってしまいます。
しかも、これを日常やってるって言うんですから凄いですよね。


手荒い歓迎でしたが、お酒に強い私にはあまり影響が無かった様です。
でも、これが原因で泡盛にはまりました。
うまいっすよ。43度の泡盛は。
ロックがいい。強い奴ほどうまい。




最近はまっている泡盛

さて、私の泡盛の調達方法ですが、インターネットで沖縄のお店に注文してます。
お店は宮里洋酒店で、業務用の販売もやっているお店です。


ここで毎月6本づつ纏め買いしてます。
会員になって6本単位で注文すれば送料が無料になるってのも魅力です。


ここで購入して、手元にストックしてあるのはこんな奴です。




これでも大分減ってしまったのですが、いろんな種類を試してみて、気に入ったら次も注文するし、記念に一本は封を切らずにストックしてます。
と言っても、この前親が遊びに来たときにかなりの本数を開封してしまったので、また集め直しです。


さて、この中で特に気に入ってるのは「暖流」です。




3年連続モンドセレクション金賞の文字が誇らしげに入ってます。
でも、一つ問題があります。
この「暖流」は5年熟成の古酒なんですが、最近ラベルの表示が変わりました。




今までは、一升瓶の中身全体が5年熟成の古酒だったのですが、ブームで売れすぎちゃったんでしょうか?
5年物は30%に減らされて3年物と作ったばかりの新物が混ぜられ始めました。
確かに味も変わっています。

前は、この暖流でしか味わえない樽詰めの、ほのかな香りとウイスキーの様な琥珀色が良く出ていたのですが、最近のは色も薄くなってコクが無くなったような感じです。
作ったばかりの新物を45%も混ぜちゃったらダメですよね〜。
最後の一本を残しておけば良かったと思う今日この頃です。

色々とゴミ箱をごそごそ探してみたらこんなのが出てきました。



多分、右側が古い箱で左が最近のだと思います。
箱の左上の勲章の部分に「熟成古酒」と書いてあるか「5年古酒」と書いてあるかの違いですが、中身が変わったので箱も変えたのでしょうか?



次に気に入ってるのは「瑞穂」です。
これはごく普通の泡盛で、これと言った癖が無く非常に飲みやすいのが特徴です。




この右側が43度で左側が35度です。
43度は勿体無いので気分が良いときに飲むようにして、普段は35度の方を飲んでます。
この35度はロックにすると水のようにスルスル入っていきます。



次は「守禮」ですね。
これも癖が抑えられていて飲み安さが特徴です。
グビグビ飲むなら25度が良いです。

守禮の43度は流石にコクが出てきてじっくり飲むのに適してます。
そして一緒に並んで写っているのは「古琉球」です。
これは43度にしては飲みやすいけど、これと言った自己主張も無い銘柄です。私的にはお勧めはしないですね。





反対に癖の塊みたいなのが「久米仙」です。
これはハマル人には相当ハマルようですね。




私もここぞと言う時には久米仙のクセがある飲み口に飛びつきます。
多分、最初に飲んだ泡盛がこれだった人は、泡盛は嫌いになるんじゃないでしょうか?
それぐらい独特のクセがあります。

同じ系統に「残波」がありますね。
これも3年物ぐらいの若い古酒を飲むとクセの強さが前面に出て来てキツイ酒です。
でも、残波も久米仙も5年以上寝かした古酒は、このクセが無くなると言うかカドが丸くなって非常にうまい酒になります。
つまり、まだ準備が出来てない酒を飲んじゃダメってことです。

で、これが古酒の方の残波です。美味いっすよ〜。





さて、お次は「瑞泉」ですね。
これも飲みやすいお酒です。
瑞泉は、以前7年物の古酒(一升瓶)を\2,100で売ってたのですが、流石に大盤振る舞いしすぎたのでしょうか、最近は8年物の720mlに変わり、同じ値段で売ってます。
あれも確保しておけばよかった酒です。



と思ってたら冬場になって7年物が復活しました。
瓶詰めが夏場に行われるみたいで、毎年夏になると去年出荷した奴が在庫切れになるみたいですね。
また美味い酒が飲めるとのことで一安心です。



どんどん行きましょう。次は「菊之露」です。
これがまた何気に美味い!
カドがとれてまろやかになってます。これはロックにぴったりの酒です。
40度と言う中途半端な度数はご愛嬌ってとこですか。





次は請福酒造の「結」です。
これは微妙な酒です。
不味いと言う訳ではないのですが、初めて泡盛を飲む人にこれを飲ませると、多分、泡盛が嫌いになります。
なんて言うんでしょうねぇ。枯れた味わいがする酒で、これこそ古酒なんだと自己主張している様な感じです。

ただ、日本酒も保存状態が余りよくないとこんな枯れた味になりますので、微妙だな〜。





後は「沖の光」と「南風」です。

これはね〜。忘れた。どんな酒か忘れるぐらい普通の泡盛です。
泡盛は米から作った酒ですが、タイ米を黒麹で発酵させて作るので独特のクセがあります。
そのクセの強さと使っている水の質で味が決まるのですが、そのクセを全面に押し出した久米仙とか残波のような銘柄だと印象に残りますが、普通の泡盛の味に留まると特徴が全部一緒なのでわかんなくなるんですよ。

ということでまた次の機会に更新します。(飲んだ後にね)