Debianとの格闘
とうとうやってしまいました。Debian GNU/Linux。
VineLinuxをやり始めた頃に「なんかデビアンとか言う面白いのがあるらしい。」と聞いていました。
当時のLinuxはSlackwareが全盛期でしたが、あれでは日本人が使うにはちょっと使いづらい。日本人のためのディストリビューターを作ろうってことでVine Projectが立ち上がったわけですが、ほぼ同時期にインストールした後のパッケージ管理を完璧にしようってことでDebianが立ち上がったと記憶してます。いい加減な記憶ですが(^-^A;
さて、興味はあったもののWindows側がどんどんバージョンアップしていく中でLinux系をあれこれ弄る暇もなし。FreeBSDもかじってたし、という事でDebianには全く手を出していませんでした。
でも、VineLinuxで作ったこのサーバーもハード不良で1回こけた(正確には立ち上げ当初にも一度コケた)ぐらいで順調に動いているので、GWのお休み期間中の暇つぶしにやってみることにしました。
ハードは以前、姪っ子のために作ったBookPCです。これは先月新しいPCを持っていった時に引き上げてきた奴で、Celeron300Aに64MBのメモリを積んだマシンです。
こんな古いマシンになるとWindows98でも動作が厳しくなりますが、多分、Debianならサクサクでしょう。
最初はこのマシンでサーバーを立てようと考えましたが、なんせ安物。ファンが五月蝿くて24時間運転には向きません(^-^A;
暫くジャンク箱で眠っていましたが、今回やっと復活しました。
[インストールCDの入手]
Debianについては、全く弄ったことが無いので先ずは情報の収集です。
LinuxなどのunixライクなOSは大抵コミュニティが存在し、日本にもユーザー会などがあります。Debianもここで情報が入手できます。
ここはインストールした後のトップページにしておきたいですね。
さて、このja.debianのホームページには「Debianの入手」と書かれたリンクがあり、これを辿るとインストールCDイメージをダウンロードできるサイトの一覧が現れます。
私もこのリンクを辿ってアメリカのサーバーからisoイメージファイルをダウンロードしました。落としたのは3.0r1の1枚目と2枚目です。
1枚目には2種類のイメージが存在しますが、nonus版を落としています。これは最初なんのことかわからなかったのですが、暗号化されたpdfファイルをデフォルトで読めるかどうかの違いらしいと言うことが判ったので、読めない方のnonus版にしました。
これってNon-US。つまりアメリカ国内版かそれ以外かと言う識別ですね。暗号技術は国家機密にも関わるので昔から制限が厳しかったのですが、ファイルを分ければ管理は簡単って事なんでしょうね。
※イメージを落とす際にはReGetなどのダウンローダーを使いましょう。レジューム機能が付いているので途中で切れてもムダがありませんし、分割ダウンロードが掛かるので200〜300KB/sで高速に落とすことができます。
※逆にブラウザで落とすと非常に遅くて20KB程度しか出ません。
さて、ダウンロードしてきたisoイメージですが、この1枚目はブータブルCDのイメージになっていますので、そのままライティングソフトでCD-Rに焼きます。
実はB'sで焼いたときはプロパティで「ブータブルCDにする」をチェックしたのですが、BootFDイメージを要求されたので(そんなもの無い)諦めてそのまま焼いたのですが、これではBootできませんでした。
実はデータCDとして焼くのではなく、トラックイメージを焼くんですね。指定の仕方を間違えていたことに気がついて再度WinCDRで焼き直しました。
[インストール]
ここからはインストールについて書きます。
先ず、CDをセットしてマシンのリスタートです。CDの読み込みが始まり"Boot"のプロンプトが出ますのでエンターを押します
ここまでは普通のインストールですが、その後からがびっくり。なんか10年前にトリップしたかのようなテキストベースのインストール画面(^_^;;
おいおい。いまどきこれかぁ?まるでSlackwareじゃん。
取りあえず気を取り直して先に進みます。まずはインストール先としてhdaを選択しcfdiskでパーティションを切ります。ほんとSlackwareを使ってたときのインストール方法そのままですね。しかも使いづらいcfdiskと来たもんだ。Vineでさえ初期のリリースではFDISKとDisk Druidの両方から選べるようになってたのにね。せめてFDISKは欲しいところです。
ぶつぶつ言っても他に選択肢が無いので使い方を思い出しながらなんとかパーティションを切りました。次はパーティションの初期化です。これはエンターキーをばんばん押すだけ。今回は一度こけたHDDなのでバッドブロックを完全にチェックします。60GBのHDDなので大体3時間程度かかると思いますので、放置プレイとしましょう。お買い物の時間ですし。
.........お買い物はシャワートイレでした。(^-^) これが良いんだ。付いてないのは自宅だけだったので、これで完璧。
と、これは置いといて....って、おい! 何時まで初期化してんねん。かれこれ6時間も掛かったのでした。
待つこと6時間。やっとドライバ関係のインストールです。
今回使ったマシンはBK810と言うBookPCですが、これのネットワークドライバが組み込まれていませんので捜索が必要になりました。ネットにつながらないLinuxなんて存在価値がありませんからね。取りあえず手当たり次第に試してみました。
苦労の甲斐あって6個目に試したドライバが当たりだったようで、正常に組み込まれました。とりあえず順調ですね。最後にレスキュー用のFDを作ってベースシステムのインストールは完了です。
[インストールその2]
ベースシステムは出来上がりましたが、これではOSしか入れてないのと同じことでPCとしては使えません。次にパッケージの導入に入ります。今回私が使うのはvanillaフレーバーが入ったCDです。
このCDも↑のサイトからisoイメージをダウンロードして使います。ネットワーク越しでもいけるんですけど、1.5MBのDSLじゃ時間が掛かるのでパスします。
このインストール自体は大して時間が掛かりません。サクっと終わらせました。
[起動]
さ〜。いよいよDenbianの起動です。
ですが、あれ? CUIでのログインなのね。
仕方ないのでログイン後に「startx」.....ん?反応がない。
あら〜今時のLinuxとは思えない使い勝手の悪さ。x-windowsがインストールされてない? そんな筈はないよね? どれどれ「xf86setup」....これも反応なし。
参りました。これってFreeBSD以下じゃん。Slackwareを使ってた時だってもう少しはマシだったのに.....
これってCUIでLinuxを使う人には良いんでしょうけど、私には向いてないですね。
私にはVineLinuxがあるさ。こっちの方が全然使いやすいです。
でも、Linuxを一から勉強したい人にはいいかもね。Vineみたいに自動インストールでX-windowsが立ち上がって、エディタで漢字も使える環境が最初から出来てしまうと、Linuxの中身を理解できませんからね。
システムの運用管理も含めてLinuxを理解したいならお勧めです。
ここまでのDebianに対するイメージは、MS-DOS Ver6.2ですな。
Windowsを使いたいならWindows3.1を追加で入れないとテキストベースでの運用になると。
実際、Windows3.1って操作系がGUIになっただけで、機能的にはMS-DOSでしたからね。
Linuxの場合も基本システムはCUIで、X-windowsを使いたい人は組み込んで使ってねと言うOSなので、サーバーとして使う人ならCUIで十分って話もあります。ムダなリソース食わないし。